ヨガをしているとカルマという車輪が普通よりも速く回り出すような気がする。

そして次々と色々な現象が目の前で繰り広げられていく。

時にはついていけないと思い込みうろたえる事もあるけれども、大抵の場合は無難に目の前を通り過ぎていく。

でもその車輪にひっかるように1つの事に巻き込まれていくと、そこから苦しみや悩みが生み出されていく。それもまた車輪の回転とともに大きな流れの中に消えていってしまう。

小さな歪みが大きな歪みを生み出していくが、車輪の軸をしっかり保つ事で前へと進んでいく。

面白い事に綿菓子のように色々なものが巻きついて人生を豊かにしていく。

この頃は仏教でいう十界の事を考える。

地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天という六道輪廻の世界がある。

この世の中は修羅と餓鬼の世界でできている。
その先の声門、縁覚、菩薩、仏におもいをはせる。
「自然界にある理論をつかみ、理解ができてくることに喜びを感じ、その思想をもって人生観とする状態であり、畑を耕したり、花を生けたり、大工仕事、針仕事をしたり、体を働かせることによって、そこに、何ともいえない苦しみを忘れた、三昧境とも言うべき状態を心に感ずるものである」という。
自分の求めていた世界はここにあり、更なる菩薩の境地を持って自分以外の人々と関わっていく。という道を指し示している。

ベッドの上から外の景色を見ても春だというのに何の感情も沸き起こってこず、建物の灰色の風景ばかりが目に写っていた。

決まった時間に訪れる看護師の声だけが心のよりどころとなり、初めてする入院もなかなか良いものだと、その場にすぐにか馴染んでしまっている自分に驚かされる。

今からちょうど30年前旅を終えて町の本屋で本を手にとって、ヨガの練習を独学で始めた。

そんな昔の事をぼーっと思いだしながら、1日は直ぐにすぎていく。何もする事がないと退屈でたまらないのかと思っていたが全然そんな事はなく、毎日のように訪ねてくる見舞客の多さにも驚かされると共に感謝の念が胸の奥の方から自然と溢れ出してきて今までに体験した事のない感情に新鮮さを覚えていた。